リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに合わせて広告を表示させる配信方法です。どのようなキーワードに対して広告を表示させるか設定するときに、マッチタイプというものを一緒に設定します。
今回は、リスティング広告の費用対効果に大きく影響する、マッチタイプの種類や特徴などをご紹介したいと思います。
キーワードのマッチタイプとは
キーワードのマッチタイプとは、設定しているキーワードに対して検索語句の一致範囲を指定するというものです。マッチタイプの設定を誤ると、意図していないキーワードで広告が表示され、無駄に広告費用を使ってしまう可能性があります。
3種類のマッチタイプ
マッチタイプには3種類があり、それぞれで検索語句の一致範囲(一致率)が異なります。
完全一致
完全一致は、キーワードとまったく同じ意味または意図の検索が広告の表示対象になります。一番掲載範囲が狭く、広告表示対象となる検索の数も一番少ないですが、特定の検索に対してピンポイントで広告を表示できるので、顕在層に向けて確実な訴求ができ、コンバージョンを積み上げやすいマッチタイプです。
フレーズ一致
フレーズ一致は、キーワードと同じ意味の内容を含む検索が広告の表示対象になります。完全一致よりも多くの検索語句をカバーできますが、インテントマッチほど広範囲にカバーすることはできません。
インテントマッチ
インテントマッチは、指定したキーワードに関連する内容の検索が広告の表示対象になります。マッチタイプの中では最も一致率が低く、幅広い検索語句に対して広告の表示がされます。また、一番Google側が推奨するマッチタイプでもあります。
マッチタイプの記号
マッチタイプは、それぞれ特定の記号が使用されます。インテントマッチ(旧:部分一致)には記号がありません。
マッチタイプに対する考え方
キーワードを設定するときに、どのマッチタイプが適切なのかを選ぶ判断基準として考え方を3つご紹介いたします。
コンバージョンする可能性が高いキーワードの場合
登録したキーワードをユーザーが検索した際に、コンバージョンする可能性が高いと思われるキーワードは完全一致で登録するのが良いでしょう。例として、自社名や自社サイト名、自社の商品名などは完全一致での登録が効果的です。
検索語句の流入を調査したい場合
どのようなニーズがあるのかを検索語句から調査したい場合は、インテントマッチを活用するのが良いでしょう。予測できないキーワードを発見できる可能性もありますが、拡張性も高く不要な検索語句でも広告が表示されてしまうので、注意も必要です。
効率的にコンバージョンを獲得しつつ、検索語句の流入も調査したい場合
完全一致だと検索ボリュームが少ないので、広告の表示回数が少ない。逆にインテントマッチだと広告の表示回数が多すぎて無駄クリックにつながってしまう。そんなときは完全一致とインテントマッチの中間位置づけであるフレーズ一致を活用するのが良いでしょう。
検索語句レポートでチェックする
検索語句レポートを活用することで、自分の設定した意図通りに検索語句のマッチングが行われているかを確認するようにしましょう。自信のあるキーワードのパフォーマンスが良くない、逆に意外なキーワードでコンバージョンの獲得ができているなど、良くも悪くも改善につながる発見があります。
まとめ
キーワードのマッチタイプ理解はリスティング広告の成否に大きく関わってきます。ユーザーの検索語句に対して適切な広告を表示させる。基本中の基本ですが、この土台ができていないと、そのあとの施策は何をやってもうまくいきません。
何をしてもアカウント全体のパフォーマンスが悪い。そんな時は、基本に戻り、マッチタイプを見直してみてはいかがでしょうか。