「X広告を使って、効率よく自社にマッチしたユーザーにアプローチしたい」
そんな悩みを持つ方に最もおすすめしたいのが、X広告のフォロワーが似ているアカウント(旧:フォロワーターゲティング)です。

本記事では、ターゲティングの仕組みから、分析手法までを網羅して解説します。
フォロワーが似ているアカウントターゲティングとは?仕組みは?
指定した特定のXアカウントのフォロワーおよびそのフォロワーと興味関心が似ているユーザーに広告を配信する手法です。
「フォロワー」は分かりやすいですが、「フォロワーと興味関心が似ているユーザー」というのはどういったユーザーでしょうか。
Xのシステムは、ユーザーのポスト内容、リポスト、いいね、クリックしたリンクなどの行動データをリアルタイムで分析しています。
指定したアカウントのフォロワーが「普段どんなことに反応しているか」を学習し、それと酷似した行動を取る方を「フォロワーと興味関心が似ているユーザー」としてターゲティングします。
成果を最大化するアカウント選定の「コツ」
以下のポイントを意識してアカウントを選定しましょう。
関連性の高いアカウントを30件程度選ぶ
少なすぎると配信が伸びず、多すぎるとターゲットがボヤけます。まずは30アカウントを目安に設定しましょう。
十分な数のオーディエンスにメッセージが届くように、広告キャンペーンごとに約30件のユーザー名をターゲティングすることを目指しましょう。広告キャンペーンフォームで、キーワードをまとめてアップロードできます。
フォロワー数よりも「質」を重視
ただ有名人を並べるだけでは成果は出ません。
フォロワー数100万人の著名人よりも、フォロワー数1万〜3万人の「業界特化型インフルエンサー」や「専門メディア」の方が、ユーザーの興味が明確なためクリック率が高くなる傾向にあります。
アカウント毎の掲載結果を確認する方法
X広告を運用する上で最も重要なのが、「設定したどのアカウント経由で成果が出たか」を特定することです。
確認の手順は以下になります。

①広告マネージャーを開き、確認したい「キャンペーン」を選択
②画面中央の「オーディエンス」タブを選択
③左側のメニュー「ユーザー名」を選択
注意点として、コンバージョン数は、複数のアカウント間で重複してカウントされることがあります。
具体的にはユーザーがアカウントAとB両方の類似層に該当する場合、A、Bどちらにもコンバージョンが計測されてしまいます。
そのため、各アカウントの数値を合計すると、キャンペーン全体の総数を超えることがありますが、「どのアカウントが成果に寄与しているか」の相対的な判断材料として非常に有効ですので
把握されることをおススメします。
フォロワーが似ているアカウントの掲載結果
実際のフォロワーが似ているアカウントを活用した事例を紹介します。
toC向けのサービスで約1か月間配信した結果は次の通りです。
| アカウントのフォロワー数 | 表示回数 | クリック数 | クリック率 |
| 90,000 | 15,833 | 30 | 0.19% |
| 20,000 | 10,191 | 7 | 0.07% |
| 20,000 | 8,744 | 18 | 0.21% |
| 3,000 | 5,923 | 7 | 0.12% |
| 3,000 | 166 | 0 | 0.00% |
| 500
※自社アカウント |
80 | 1 | 1.25% |
最もクリック率が高かったのは自社アカウントでした。
下の散布図は、上の掲載結果の中から「アカウントのフォロワー数」と「表示回数」をピックアップし関係性を表したものです。

サンプルが少ないものの、フォロワー数が多ければ表示回数が多いという傾向が見られます。
フォロワーが似ているアカウントの改善ポイント
低パフォーマンスアカウントは除外
クリック率が極端に低い、またはCPAが高騰しているアカウントは効率の悪い配信になっている可能性があるため停止を検討しましょう。
好調アカウントの深掘り
成果の良いアカウントが見つかったら、そのアカウントに「おすすめユーザー」として表示されるアカウントを新たに追加を検討しましょう。

カテゴリーを分けてキャンペーン/広告グループを作る
アカウントが複数ある場合、「競合他社」「関連メディア」「業界の有名人」など、カテゴリーごとに広告グループを分けると、どの属性が当たったのかが素早く確認できるだけでなく、予算配分も調整がしやすいためおすすめです。
まとめ
いかがでしょうか。
フォロワーが似ているアカウントターゲティングは、配信後にPDCAを回すことができるものの、やはり事前の調査(アカウント選定)が全てといって過言ではありません。
そのため安易に始めるのではなく、自社のサービスを利用しているお客様はXでどういった方をフォローしているのか、しっかり調査してから実施するようにしましょう。