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Yahooディスプレイ広告「サーチキーワードターゲティング」が「オーディエンスリストターゲティング」に集約!詳細や注意点を徹底解説

2024年現在、Yahoo!ディスプレイ広告(以下「YDA」)が自動配信の強化に向けて色々と仕様変更していることはご存知でしょうか?
特に昨年末には「サーチキーワードターゲティング」が「オーディエンスリストターゲティング」に集約されたことで、「今までのターゲティングと何が違うの?」と混乱している方もおられるのではないでしょうか?
Googleディスプレイ広告とは異なるアプローチでターゲティングを自在にカスタマイズできる「YDA」。最新の仕様をしっかりと把握しておくことでさらなる成果向上が期待できますので、本記事にて直近の振り返りと今後の予定について学習していきましょう!

参考資料:https://s.yimg.jp/images/ads-promo_edit/support/pdf/202312_YDA_ADVANCED_SEGMENTS_JP_RN.pdf

 

オーディエンスターゲティングとは?

YDAのターゲティング種類は、下記の3つに分類されます。

  1. オーディエンスターゲティング
  2. コンテンツターゲティング
  3. その他ターゲティング

1.オーディエンスターゲティング

今回の記事で解説するターゲティングです。
性別や年齢を始めとした、「広告を配信するユーザー」に対してのターゲティングです。
今まではこの枠に「オーディエンスリスト」「オーディエンスカテゴリー」「サーチキーワード」という3つのターゲティング機能が含まれていました。
今回の仕様変更では、このうち「オーディエンスカテゴリー」「サーチキーワード」を「オーディエンスリスト」に集約します。
この集約を行うことで、オーディエンスターゲティングを再定義し、オーディエンスを柔軟に組み合わせた広告配信を目指していくとのことです。

2.コンテンツターゲティング

主に「広告を配信するコンテンツ」に対してのターゲティングであり、「サイトカテゴリー(広告掲載するサイトのカテゴリー)」「プレイスメント(配信するウェブサイトの指定)」「コンテンツキーワード(配信するウェブサイトのコンテンツ)」の3つから構成されています。

3.その他ターゲティング

曜日・時間帯、デバイス、地域についてのターゲティングです。

 

「オーディエンスカテゴリー」の集約

2023年8月に「オーディエンスカテゴリー」が「オーディエンスリスト」に集約されました。
具体的には、「オーディエンスリスト」内の「共通オーディエンス」に、「興味関心」「購買意向」「属性・ライフイベント」というリストが設けられ、「オーディエンスカテゴリー」が無くなりました。
これにより、「(広告主が作成する)オーディエンスリスト」と「従来のオーディエンスカテゴリー内のリスト」をOR条件で一つの広告グループに設定できるようになりました。

下記がその一例です。

従来は、広告主が作成した「オーディエンスリスト」と「オーディエンスカテゴリー」を同一広告グループ内でターゲティングしたい場合は、AND条件(AかつB)での配信しかできませんでした。
そのため、任意のオーディエンスカテゴリーの全ユーザーに配信したい場合は、新たに広告グループを作成する必要がありました。
広告グループを分けることでデータを分けて収集できるのは良いことですが、配信が分散することで各広告グループの最適化に必要なデータ量が貯めにくいというデメリットがありました。
今回の集約により、上記の場合にOR条件(AまたはB)にて配信可能となったので、「ターゲティングごとの細かいデータ分析は不要で、広告グループをいち早く最適化したい」という方にとって利用しやすくなりました。

 

「サーチキーワード」の集約

2023年12月には、「サーチキーワード」と似た機能を持つ「高度なセグメント」が「オーディエンスリスト」に追加されました。
現行の「サーチキーワード」は、候補キーワード一覧から選択した任意のキーワードを検索したユーザーに広告を配信する仕組みですが、「高度なセグメント」ではフリーワードでのキーワード入力が可能になりました。

具体的には、任意のフリーワードを入力すると、フリーワードを基にした拡張と最適化を行ったユーザーリストを作成して配信されます。
登録したキーワードと関連性が強いワードを検索した人にも拡張し、その中からアクションしそうなユーザーを選定して広告配信します。

キーワード一覧から選択するだけだった「サーチキーワード」と比較して、今までアプローチできなかったユーザーに配信できるようになったことが大きなメリットです。
また、先述の「オーディエンスカテゴリー」の集約と同じように、「(広告主が作成する)オーディエンスリスト」と「従来のサーチキーワードのリスト」をOR条件で一つの広告グループに設定できるようになりました。

「サーチキーワード」との比較表を作成しましたので、合わせてご確認ください。

※「サーチキーワード」は2025年冬ごろに終了予定です。

 

YDA「オーディエンスリスト」の活用方法

なんだか似たようなカタカナ用語ばかりで分かりにくい、YDAのオーディエンスリストの現状について一通り理解いただけたかと思います。

YDAではユーザーやコンテンツに関する様々なターゲティング手法があり、それらを目的をもって組み合わせることでかなり細かいターゲティングを設定することができます。
その反面、従来の仕様ではターゲティングを細かくしすぎたゆえの「運用工数の増加」や「配信量の伸び悩み」という課題もありました。
それらを解決するべく、昨今精度が向上し続けている機械学習による自動配信の機能を強化する方向性で、今回のオーディエンスターゲティングの集約が行われております。

例えば、

・細かくターゲティングして配信しているものの、どのキャンペーンもいまいち成果が上がらない
・予算が限られており配信量を増やせないので、データ分析よりも効率的な配信を重視したい
・過去の運用で成果の出るターゲティングを把握しているので、これ以上工数をかけず効率的に配信したい

といった悩みがある方は、一度試していただく価値はあるかと思います。

オーディエンスリスト内での「AND条件」の組合せは引き続き使えますので、様々な広告主の意向に対応した仕様変更なのではないかと思います。
特に現在サーチキーワードターゲティングを使用している方は、「高度なセグメント」をぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
2025年冬までの並走期間は、ABテスト機能を使った配信もできますよ!

宮田 昌平

宮田 昌平

横浜国立大学卒業。大手インフラ会社で営業職を経験後、マーケティングの世界へ。サウナ、マンガ、キャンプが趣味の2児の父

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