Google広告は、原則として競合他社とのオークションによって決定します。競合他社の広告がどのような掲載状況なのかを把握することで、自社の広告パフォーマンスの改善につなげることも可能です。今回は競合他社の分析ができる「オークション分析レポート」についてご紹介します。
オークション分析レポートとは
Google広告のオークション分析レポートとは、自社で出稿している検索キャンペーン、ショッピングキャンペーン、P-MAXキャンペーンのパフォーマンスを競合他社と比較することができる機能です。
Google広告の管理画面で無料で誰でも確認することができるので、競合他社の広告配信状況が気になる時や、自社広告のパフォーマンスが低下している時に使用してみるとよいでしょう。
オークション分析レポートで確認可能な指標
オークション分析レポートでは、6種類の指標(インプレッションシェア、広告の重複率、優位表示シェア、上位掲載率、ページ上部表示率、最上部表示率)を確認することが可能です。ただ、キャンペーンの種類によって確認できる指標が異なるので下記の図を参考にしてください。
インプレッションシェア
インプレッションシェアは、広告が表示される可能性があった回数の推定値のうち、実際に表示された回数の割合(%)を表します。割合なのでこの数字は高ければ高い方が良いです。下記がインプレッションシェアを求める式になります。
“インプレッションシェア=表示回数÷表示される可能性があった回数”
例えば、広告が表示される可能性があった回数が1000回だったが、実際に表示された回数は300回だった。この場合のインプレッションシェアは、”300÷1000=30%”となります。全体の30%しか表示されていないので残りの70%は表示機会を失っているので、改善していく必要があります。
広告の重複率
広告の重複率は、自社広告と競合他社の広告が同時にインプレッションを獲得した割合を表します。例えば、競合A社との重複率が70%となっていれば、自社広告と70%の割合で一緒に表示されています。
この割合が高いほど、ユーザーから自社と競合他社を比較されやすいので、より優位性のある広告を打ち出していく必要があります。
優位表示シェア
優位表示シェアは、オークションで自社広告が競合他社よりも上位に表示された割合、または自社広告のみが掲載された割合を表します。
例えば、下記図の状態の場合、自社の広告は競合B社よりも優位表示されています。逆に競合A社に対しては優位表示されていません。
上位掲載率
上位掲載率は、自社広告が表示されたときに、競合他社の広告が自社広告よりも上位に掲載された割合を表します。例えば、競合A社の上位掲載率が60%だった場合、自社広告と競合他社の広告が一緒に表示された時の60%は競合他社の広告の方が上位に表示されているということです。
この数字が高いと、広告のパフォーマンスが低下する可能性があるので、入札価格を上げて対策したり、広告文の見直しを行う必要があります。
ページ上部表示率
ページ上部表示率は、自社広告がページ上部のオーガニック検索結果(自然検索結果)の上に掲載された割合を表します。例えば、ページ上部表示率が90%だった場合、100回のうち90回はオーガニック検索結果の上に表示されており、広告がユーザーの目に止まりやすい状態です。
ページ上部とそれ以外に場所では、広告パフォーマンスも全然違ってくるので、競合他社のページ上部表示率は都度確認しておく方がよいでしょう。
最上部表示率
最上部表示率は、自社広告が検索結果ページの一番上に表示された割合を表します。滅多にありませんが、例えばこの割合が100%だと、広告の表示機会があるときには必ずページの1番上に表示されていることになります。
クリックされる機会も格段に上がるので、割合が高ければ高いほどコンバージョン獲得の機会も増えるでしょう。
オークション分析レポートの確認方法
今回はキャンペーンレベルでの確認方法を簡単にご紹介します。
①Google広告のアカウントから、オークション分析を確認したいキャンペーンを選択。
②「オークション分析」をクリック。
オークション分析レポートの結果が表示されるので、各指標を確認してみてください。
まとめ
オークション分析レポートは、競合他社の配信状況を分析できるのはもちろん、自社広告との比較も確認できる機能です。極端に表示回数が少なくなったり、コンバージョン数が低下してきた場合などには有効に活用することができるでしょう。
ただし、競合他社の動きに対抗しすぎると費用対効果が悪くなってしまう恐れもあるので、あくまで広告パフォーマンスを改善するための判断材料の一つとして活用するのが良いでしょう。