2025.11.07

成果&効率UPに期待ができるMicrosoft広告の「動的検索広告(DSA)」設定方法解説

GoogleやYahoo!でも使うことができる動的検索広告(以下、DSAと表記します)は広告主のウェブサイトのコンテンツや内容をシステムが読み込み、関連性の高い検索語句に対して自動で広告を配信できる機能です。

もちろんMicrosoft広告でも配信可能な機能なので、今回は特徴などのおさらいと、実際の設定方法をご紹介致します。

DSAの特徴・メリット

改めてDSAは、Webページのコンテンツをシステムが読み取ることで、関連性の高いキーワードに対して広告を自動で生成して配信する方法です。DSA特有の性質やメリットも多くあるので、活用できるアカウントは積極的に使っていくのが良いでしょう。

クリック単価が低い

DSAは一般の検索広告と比較してクリック単価が低い傾向にあります。通常の検索で入札価格を¥100以上入れないと表示もされないキーワードでもDSAだと半分の¥50くらいで配信できる可能性もあります。

幅広い検索語句のカバーとお宝キーワードの発掘

想定してなかったキーワードを幅広く発見できるのもDSAの強みです。特にMicrosoft広告は通常検索広告のインテントマッチの精度がGoogleほど高くない気がするので、Microsoft広告においてはまだまだお宝キーワードの発掘などは価値があるでしょう。

広告の関連性の向上

実際にページを読み取って広告を作成、配信するので当然広告の関連性は高いです。ただ、サイト内のコンテンツや内容などに左右されやすいので、ページの作りこみは必須条件になります。この関連性の高さがクリック単価が低い要因の一つとも言えるでしょう。

DSAの設定手順

まずはMicrosoft広告の管理画面にログインして、「キャンペーン」→「作成する」を選択します。

 

キャンペーン目標を選択し(例:コンバージョンを促進)、キャンペーンタイプで「検索」を選択して、「続行する」を選択します。

 

キャンペーン名や地域、言語などの基本設定を行い、「保存して次の手順に進む」を選択します。

 

キーワード設定の画面まで来ましたが、DSAはキーワード設定を必要としないので、適当なキーワードをピックアップしてから「保存して終了」を選択し、キャンペーン設定を終了させます。ちなみにキーワードを一つ以上選択しないと、キャンペーン設定の終了ができません。

 

なぜ項目がまだ残っているのにキャンペーンの設定を終了させたかというと、最も重要な「動的検索広告を有効にする」という項目がなぜかキャンペーン作成時には表示されないからです。キャンペーン作成後にキャンペーン設定画面を確認すると項目として表示されているので、そこから追加で設定をしていきます。

さきほど作成したキャンペーンの設定画面を開き、「詳細設定」のタブを開くと動的検索の項目が表示されます。「動的検索広告を有効にする」にチェックを入れ、WebサイトとWebサイトの言語を入力します。ターゲッティングソースは一番上の「各自のWebサイトのBingインデックスを使用します」を選択して保存します。

 

さきほど作成したキャンペーンの広告グループ一覧画面で、「+作成する」を選択して広告グループを作成します。

 

広告グループの種類を「標準」から「ダイナミック」にします。変更時にポップアップが表示されますが、最初に作成した広告グループはキーワードを設定している通常の検索広告用のグループで消えても問題無しなのでそのまま次に進みます。

 

画面が切り替わり、キャンペーンで設定したWebサイト名が表示されます。次に動的検索広告のターゲティングを設定します。今回はWebサイトのすべてのページを広告配信の対象にするのか、特定のページを選択して広告配信の対象にするのかを選びます。

すべてのWebページをターゲットにすると入札価格を入力して保存しましょう。特定のWebページを対象にすると「+追加」から配信するURLを指定できたり、ルールを指定すれば特定のテキストを含むURLのみを指定できたりします。

添付画像の例だと、弊社の事業内容ページ(https://altwa.co.jp/service/)を指定、URLにcompanyが入っているすべてのページを指定しています。

 

広告の作成画面では広告の説明文とパスを記入します。見出しはWebサイトを読み取って動的に生成してくれるので設定は不要です。

 

最後にターゲットと入札の設定で詳細なターゲティングを設定し「登録完了」で終了です。

 

設定方法の最後にGoogleやYahoo!と違い、Microsoft広告は審査が長めです。公式ページにも最大10日かかることもあると明記されているので気長に審査通過を待ちましょう。

DSA運用のヒント

ページの除外設定

DSAを使用する時に関連性の低いページが表示されると、無駄なクリックが発生してしまう可能性があります。特定のページを指定している場合は問題無いですが、Webサイト全体を配信先として指定している場合は、会社概要や採用ページ、在庫切れ/エラーページ(404ページなどは事前に除外ターゲットとして設定する方が良いでしょう。

キーワードの除外設定

検索広告同様に、DSAでも不必要な検索語句での広告表示やクリックが発生します。期間を定めて、定期的に除外することで広告予算のコストカットを行いましょう。

ページ数・ページ内テキスト量の充実

DSAは、Webサイトのページ数が少なかったりページ内のテキスト量が少ないと、内容を読み取るシステムが混乱し、不適切に広告が生成されてしまったり、ターゲットがずれてしまったりする可能性があります。

Webページの内容を充実させて良い内容、良いデータをシステムに読み取らせるようにしましょう。

ウェブサイト自体の改善

DSAはウェブサイトのコンテンツに大きく依存します。ページのタイトルや説明文が検索エンジン(Bing)にとって理解しやすい、明確なものになっているか、正しい表現になっているのかを確認しましょう。

最後に

Google広告、Yahoo!広告に比べると少し敷居高めのMicrosoft広告ですが、基本的なDSAの設定はそんなに難しくありません。他媒体と同様に、特に商品点数の多いECサイトや、ウェブサイトのコンテンツが頻繁に更新される場合に最大限の効率を発揮します。是非、この機会に試してみてはいかがでしょうか。

吉田 武士

県内のデジタルマーケティング企業で管理職を経験後ALTWAに参画。プライベートではサッカーチームのキャプテンを務める