meta広告で「Advantage」と聞くと、どのようなことを思い浮かべますか?
広告運用をされている方の多くは「meta広告の自動化キャンペーンだよね」ということは理解されているでしょう。
しかし、具体的な仕組みや何が「自動化」なのか深く理解されていない方も多いのではないでしょうか。
今回はその中でも特に使用頻度が高いと思われるキャンペーン「Advantage+ ショッピングキャンペーン」と、
言葉が似通っていて違いが分かりにくい「Advantage+ オーディエンス」「Advantage詳細ターゲット設定」について解説します。
普段、meta広告の管理画面に誘導されるままなんとなくキャンペーン作成している方も、これを機に各機能や用語を正しく理解して、広告のパフォーマンス最大化に向けて取り組みましょう!
「Advantage」と「Advantage+」の違い
まずは、「Advantage」と「Advantage+」の違いから簡単に説明します。
「Advantage」とは、手作業によるキャンペーン設定の一部を自動化する製品です。
後述する「Advantage詳細ターゲット設定」や、今回は触れませんが「Advantage類似オーディエンス」などが当てはまります。
これに対して「Advantage+」とは、キャンペーン作成やクリエイティブの作成・配置など労力や手間のかかるあらゆる設定を自動化する製品です。
「Advantage+ ショッピングキャンペーン」や、「Advantage+ 配置」「Advantage+ クリエイティブ」などが当てはまります。
参考:広告自動化ツールセット「Meta Advantage」でパフォーマンスをパワーアップ | Meta for Business
機械学習をフル活用!Advantage+ ショッピングキャンペーンについて
それでは、まずは「Advantage+ ショッピングキャンペーン」について解説します。
Advantage+ ショッピングキャンペーンは、機械学習を活用することで価値の高いオーディエンスにリーチしやすくするとともに、設定作業の時間を短縮することで全体的な効率を高めるキャンペーンです。
metaとしても「オンライン売上の拡大を目指してパフォーマンスに注力する広告主に向けた、最も効率の高いソリューション」として積極的に活用することを推奨しています。
具体的には、以下のような特徴やメリットがあります。
・キャンペーン作成時に必要な入力事項が少ない
・クリエイティブの組み合わせを自動的に最大150までテストして、最もパフォーマンスの高い広告を配信
・Metaのアプリやサービス全体から最も価値の高い顧客を特定してターゲットに設定
・1つのキャンペーンで潜在顧客のオーディエンスと既存顧客のオーディエンスのどちらにも広告を配信
同アカウント内の過去手動キャンペーンなどで配信していたあらゆるクリエイティブを簡単にインポートでき、
最大150までのクリエイティブの組み合わせを自動的にテストできることから、
予算規模やクリエイティブの数が膨大で、設定工数を効率化して速やかに勝ちクリエイティブを見つけたい広告主に特に向いています。
参考:Advantage+ ショッピングキャンペーンについて | Metaビジネスヘルプセンター
効果的にAIを活用したいときに!Advantage+ オーディエンスについて
Advantage+ オーディエンスは、Metaの高度なAIを利用してキャンペーンのオーディエンスを見つける機能です。
MetaのAIが持つ大量の情報(過去のコンバージョン、Metaピクセルデータ、以前の広告に対するアクションなど)を利用してオーディエンスを見つけます。
Advantage+ オーディエンスでは、「反応する可能性が高い人に自動的に広告が表示」されますが、「オーディエンスの提案」という機能を使ってリーチしたい人の情報(年齢や性別、詳細ターゲット設定など)を追加することもできます。
自分が選択したオーディエンスに加え、パフォーマンスが向上する可能性が高い場合にはそれ以外のオーディエンスにも広告が表示されます。
※Advantage+ ショッピングキャンペーンのように「価値の高いオーディエンスにリーチ」するわけではない点に注意が必要です。
キャンペーンのすべてのステップを自動化するわけではないので、
・AIによるオーディエンスの発掘を進めたいが、自社の目的に合った広告設計をしてデータ収集を行いたい
・クリエイティブのABテストなどをある程度手動で管理したい
という広告主に向いています。
Advantage+ オーディエンスと他のオーディエンスオプションの間でABテストも可能ですので、AI活用に不安な方はまずテストしてみると良いでしょう。
参考:Advantage+ オーディエンスについて | Metaビジネスヘルプセンター
デモグラフィックを厳守したいときに!Advantage詳細ターゲット設定について
Advantage詳細ターゲット設定は、旧称「詳細ターゲット設定の拡大」と言い、詳細ターゲット設定で指定した利用者以外の幅広いターゲットにリーチすることでキャンペーンのパフォーマンスを向上させることができる機能です。
パフォーマンスの向上が見込めるとシステムが判断した場合に実行され、最適化目標に向けた成果の向上やコストの節約、あるいはその両方が見込めるとMetaが判断した利用者に広告を表示します。
Advantage詳細ターゲット設定は、あくまで詳細ターゲット設定用のオプションです。
そのため、地域、年齢、性別などのターゲット設定は拡大しない点が「Advantage+ オーディエンス」との違いです。
※コンバージョン、アプリイベント、値、リンククリック、ランディングページビューに最適化されたキャンペーンでは、Advantage詳細ターゲット設定が自動的に適用されます。
パフォーマンスを向上する機会があればオーディエンスを拡大したいもの、「地域」「年齢」「性別」などで厳守したい項目がある場合は使用をおすすめします。
参考:Advantage詳細ターゲット設定について | Metaビジネスヘルプセンター
まとめ
一見すると「Advantage+ ショッピングキャンペーン」がすごく成果が出るような魅力的な説明になっていますが、
広告主の目的や戦略によって使用するキャンペーン、ターゲティング設定が変わってくることと思います。
また、ABテスト機能が使えるシーンも数多くあることから、安易に自動化に頼ることはおすすめしません。
まずは「広告配信で何を達成したいのか」を明確にしたうえで戦略設計を行い、それぞれの施策のメリットデメリットを明確にしましょう。
そのうえで、成果が期待できると考えられる複数の施策でテストを行い、自社サービスにもっとも合った配信手法を見つけていきましょう!