Pinterest広告の重要な指標として、コンバージョン以外に広告がクリックされたときにカウントされる「ピンクリック数」「アウトバウンドクリック数」があります。
非常に似たような2つの言葉ですが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。今回はそれぞれの違いの他、どちらで最適化するのが良いかを解説したいと思います。
Pinterest広告のヘルプ情報
ヘルプでは以下のような定義となっております。
指標 | 定義 |
ピンクリック数 | あなたのピンまたは広告をクリックして拡大表示した合計回数。 |
アウトバウンドクリック数 | ユーザーが操作を行って、Pinterest 以外のサイトの保存元 URL にアクセスした合計回数。 注意:アウトバウンドクリック数は、リンクを追加した日付から測定されます。 |
Pinterest広告ヘルプセンター「Pinterest アナリティクス を確認する」
ピンクリック数に「拡大表示した」という言葉が含まれるため
広告からリンク先に遷移した数・・・アウトバウンドクリック数
という解釈もできますが
執筆時点(2024年7月)のPinterest広告に「拡大表示」という概念がありません。
Pinterest広告の「拡大表示」とは?
初期のPinterest広告は、広告をクリックしても遷移先(広告で設定したリンク先)に遷移せず、広告が拡大表示される仕様でした。
そのため初期の頃は
広告からリンク先に遷移した数・・・アウトバウンドクリック数
という解釈で問題ありませんでしたが、拡大表示がなき今 この解釈では問題があります。
(Pinterest広告のヘルプページが最新ではないので非常にややこしいですね、、、)
ピンクリック数と、アウトバウンドクリック数の違いは?
Pinterest広告の担当者に確認したところ、執筆時点ではピンクリック数と、アウトバウンドクリック数の意味はほぼ同じものとのことで
数値に差が出るのは、Pinterest広告をクリックしたものの、遷移する前にPinterestに戻ってきてしまった
(ピンクリック数はカウントされるが、アウトバウンドクリック数はカウントされない)
といったようなイレギュラーな挙動があるときのみとのことでした。
【まとめ】どちらで最適化するのが良いのか?
キャンペーンの目的を「比較検討の促進(比較検討)」を選択した場合、アドグループ単位での最適化をピンクリック数とアウトバウンドクリック数を選択できますが、どちらを選択すべきでしょうか。
上記の通り、ピンクリック数とアウトバウンドクリック数はほぼ同じ指標となるため、Google広告で言うところの「クリック数の最大化」と「コンバージョン数の最大化」ほどの差がないことが想像できます。
しかし、最適化する項目によって選択項目が変わり、アウトバウンドクリック数を選択すると任意の入札価格(カスタム入札)で広告配信ができません。
特にコンバージョンを重視する広告アカウントでは、クリック単価が直接的な成果に繋がるため重要視されています。
また、他の広告媒体と比較する際にも、この指標を活用することが一般的ですので運用者にとって、クリック単価をある程度コントロールできることは非常に重要な設定ではないでしょうか。そのため筆者としましては、特別な理由がない限りアドグループの最適化はピンクリック数を推奨しています。
ヘルプページが古く運用者泣かせのところもありますが、Pinterestでしかリーチできないユーザーも一定数いるため、仕様を把握し最適な運用を目指していきましょう。