みなさんはGA4の「DebugView」レポートを使ったことはありますか?
「なんだか難しそうでスルーしている」
「そもそもどこにあるかも分からない・・・」
解析上級者だけが使っていそうな機能に見せかけて、実はデータの正しい計測に重要なことが分かるレポートなんです!
DebugViewとは
まずは、GA4内にある「DebugView」とは何者なのかを見ていきます。
ヘルプには以下のように書かれています。
アナリティクスでウェブサイトまたはモバイルアプリからのイベントが収集された際にモニタリングする
引用: https://support.google.com/analytics/answer/7201382?hl=ja
これだけ見ると「『リアルタイム』レポートと何が違うの?」と思いますが、標準メニューにある「リアルタイム」ではユーザー数やコンテンツの閲覧状況など「サイトの訪問状況をざっくりと把握する」のに対して、DebugViewではイベントやパラメータ情報など「GA4上でどのような計測がなされているか」を確認することができます。
具体的な利用シーンとしては、GTMなどを使って実装を行った際に、データが正しく計測されているかを確認する、などが挙げられます。
それではここから、筆者が最近行った「クロスドメイン設定(複数ドメインのサイトを一つのサイトとして計測する)がうまくできたかをDebugViewで確認」した例を使って解説していきます。
解説
DebugViewの場所
DebugViewは、管理>プロパティ設定>データの表示>DebugViewにあります。
拡張機能のインストール
DebugViewをクリックしただけでは閲覧することができません。
データを閲覧するには、以下のURLにアクセスし、Google chromeの拡張機能をインストールのうえ有効にしてください。
https://chromewebstore.google.com/detail/google-analytics-debugger/jnkmfdileelhofjcijamephohjechhna
※AVGセキュアブラウザの場合のアイコンです。
他にも、Google Tag Assistantのプレビューモードでデバッグモードを有効にする方法や、GoogleタグやGTMで設定する方法があります。
これで、DebugViewを閲覧できるようになりました。
デバッグが有効化されることで、アクセスしているURLに「debug_mode」というパラメータが付与され、このパラメータが付与されたアクセスのみをDebugViewで確認することができます。
DebugViewでできること
上記画像で、左側に表示されているタイムラインにて数字が入った青い円をクリックすると、画像中央のように該当イベントの各パラメータ名が表示されます。
(コンバージョンイベントは緑の円、エラーイベントはオレンジの円で表示されます。)
パラメータ名をクリックすると値を見ることができ、これによってイベントに適切なパラメータが付与されているかを確認できます。
【実践】クロスドメイン設定が問題なくできているかをDebugViewで確認
クロスドメイン設定が正しくできている状態として、サブドメイン→メインドメイン→サブドメイン と移動した際にパラメータ「ga_session_id」の値が変わっていなければ、「同一セッション内で計測できている」とみなします。
①サブドメインへの訪問
②サブドメイン→メインドメインへの遷移
③メインドメイン→サブドメインへの遷移
「ga_session_id」の値が同一のため、クロスドメイン設定が正しくできていると分かりました。
技術的な理解への第一歩におすすめ
今回挙げた実例は一つだけですが、イベント単位の細かい設定やパラメータなどは、リアルタイムレポートだけでは追いきれないところがあります。
DebugViewは技術的な知見が少ない方にも理解し易い機能ではないかと思いますので、「解析や設定はエンジニアに任せきり・・・」という方も一度使用してみてはいかがでしょうか?
自分で確認できることが増え、よりデータ解析への理解が深まることと思います!