2025年3月から、みなさんが渇望されていたであろうデマンドジェネレーション広告のチャンネルコントロール(広告チャンネル指定)が可能になりました。
デマンドジェネレーション広告と言えば、イメージ広告や動画広告をyoutube枠、gmail枠、discover枠などに配信でいるキャンペーンタイプで、Googleが保有しているデータを利用して広告を配信できるというのが特徴の一つです。
チャンネルコントロールが可能になったことで、配信面とアセットの組み合わせを考えたりと、以前よりも運用の幅も広がりました。
アップデート前はどうだったのか？
アップデート前は、配信面の指定はできず、AI・機械学習によりより成果が見込める配信面に広告表示がされていました。
一部、メディアを動画にした場合にインストリーム、ショート動画、インフィードの３つから選択することができましたが、これも完全な配信面の指定ではなくあくまで優先的に配信されるというだけで他の配信面にも広告は表示されていました。
チャンネルコントロール方法
チャンネルの指定方法は、広告グループで設定を行います。「自分で選択」にチェックを入れて、配信したいチャンネルを選択しましょう。従来通りすべてのチャンネルに配信したい場合は「すべてのGoogleチャネル」にチェックを入れておけば大丈夫です。
また、今回のアップデートとは別に、これまで配信対象外だったGoogleディスプレイネットワークも統合されているので任意での選択が可能になっています(キャンペーン設定から広告グループ設定へ設定場所が変更)。
チャンネルコントロールによるメリット・デメリット
メリット
メリット複数ありますが、配信している広告と最も相性が良い(成果が良い)配信面に固定することができることでしょう。元々良いと想定される面に予算をさらにかけることでさらなる成果拡大が見込めます。また、配信面に適したクリエイティブ創作の幅も広がります。
弊社の実績として、イメージ広告だけをyoutubeインフィード面にのみ限定して配信を行ったところ、動画広告をすべての面に配信していた時に比べ、格段にCVが獲得できるようにもなりました。このように配信面を限定しクリエィティブのテストを行うことで今のクリエィティブと一番マッチする配信面を探れるようになったのは非常に大きいですね。
デメリット
デメリットとしては、配信面を限定することで本来成果に繋がったであろうユーザーに対して機会損失が起きてしまうことです。また、AIや機械学習はデータが多ければ多いほど精度が増す傾向にありますので、最大限GoogleのAIを活用できているかと言われるとそうではない配信方法にはなります。
後は単純に工数の問題です。いろいろできることが増えた一方でキャンペーンの数や広告グループの数が増加し、管理しにくくなったりします。
チャンネル別の確認方法
管理画面で簡単にできるチャンネル別でのパフォーマンス確認方法をご紹介します。
分割＞ネットワーク
分割機能でネットワークを選択すると、大まかな配信面別の確認が可能です。添付画像では、「Googleディスプレイネットワーク」を配信対象としていないので表示されていませんが、広告グループ設定で配信を指定している場合は表示されるようです。
分割＞広告フォーマット
分割機能で広告フォーマットを選択すると、youtubeへの配信の内訳を確認することが可能です。配信面の偏りは自動で調整されるのでコントロールできませんが、配信面を指定することでより詳細なテストが可能になるでしょう。
なぜチャンネルコントロールができるようになったのか？
これは、デマンドジェネレーション広告でGoogleディスプレイネットワークへの配信が可能になったことが大きいのではないでしょうか。
動画、イメージ両方を配信できるようになるわけですが、Cookieの制限などにより外部ネットワークへの広告配信パフォーマンスが徐々に下がることを見越しているからこそ、従来通り全チャンネルでの配信は危険と判断し、チャンネルコントロールを可にしたのではないかと思います。
全体のパフォーマンスが宜しく無いと、デマンドジェネレーション広告を使用するユーザーも減ってきてしまうので…
ともあれ運用者からすると選択の幅が広がるアップデートには間違い無いので、皆さんも成果の良い配信チャンネルはどこなのかを調べて次の施策に生かしてみてはいかがでしょうか。
