先日、Google広告デマンドジェネレーションの新機能が発表されました。
デマンドジェネレーションとは?
デマンドジェネレーションとは、YouTube、Discover、Gmail、Google 動画パートナーなどGoogleが提供するサービスに広告を配信できるキャンペーンです。
配信するクリエイティブは画像(カルーセル含む)や動画で、Google保有のファーストパーティデータを基にした独自のオーディエンスセグメント(類似セグメントや検索語句に基づいたシグナル)をターゲットにできたり、Googleの視覚的サーフェスに絞って配信できます。
Google Merchant Center フィード内の商品も動的に配信可能です。
これらの特徴を生かしてAIによる自動入札を最大限に活用できる点、ソーシャル メディアに似た購入フローを提供できる点が大きなメリットです。
デマンド ジェネレーション キャンペーンについて – Google 広告 ヘルプ
最新のアップデートでできるようになること
2025年1月30日に、デマンドジェネレーションの最新アップデート内容が発表されました。
Demand Gen でパフォーマンスを向上させるための新しい方法
具体的には、以下の新たな機能が実装されます。
・広告掲載面の選択
・Googleディスプレイネットワーク(GDN)への配信
・レポートの指標にコンバージョン(キャンペーン タイプ)が追加(β版)
・YouTube ショートでの縦型(9:16)画像広告が利用可能に
・既存動画からショート動画を自動生成
・商品フィードの統合で広告から商品詳細ページにアクセス可能
・広告内で実店舗在庫情報の表示
広告掲載面の選択
広告掲載面を以下のプラットフォームから任意で選択できるようになります。(2025年3月から)
・YouTube
└YouTubeインストリーム
└YouTubeインフィード
└YouTubeショート
・Discover
・Gmail
・Googleディスプレイネットワーク(GDN)
YouTubeはインストリーム、インフィード、ショートそれぞれの配信面を選択できるようになりました。
商材によってはこれらの配信面で向き不向きがあり成果に大きく影響が出るものもありますので、この点は改良と捉えて良いかと思います。
Googleディスプレイネットワーク(GDN)への配信
上記のとおり、配信先にGoogleディスプレイネットワーク(GDN)が追加されます。(2025年2月14日現在、β版実装済み)
現在、キャンペーン設定画面にてGoogle動画パートナーへの配信を有効にしている場合は、GDNへ配信されるようになります。
「YouTube、Discover、Gmail、Google 動画パートナーなどGoogleが提供するサービスに広告を配信できる」点にメリットを感じてデマンドジェネレーションを配信している場合は、
こちらを有効にすることで意図しない面に広告配信されてしまう可能性が高いので、一度設定を確認することをおすすめします。
参考:ディスプレイ ネットワークとは – Google 広告 ヘルプ
レポートの指標にコンバージョン(キャンペーン タイプ)が追加(β版)
新しい [デマンド ジェネレーションのコンバージョン(キャンペーン タイプ)] 列が使用可能になります。
また、他の広告プラットフォームと同様にビュースルーコンバージョンをコンバージョン指標に含めるようになることで比較がしやすくなったり、デマンド ジェネレーション単体のパフォーマンス・貢献度が把握しやすくなります。
※最適化と入札には影響しません。
YouTube ショートでの縦型(9:16)画像広告が利用可能に
YouTubeショートで9:16の縦長画像広告が配信可能になります。(2025年2月下旬から)
9:16はスマートフォンにおけるフルスクリーンサイズとなるため、没入感の向上によるCTR・CVRの向上が期待できます。
クリエイティブ作成の幅がより広がりますね。
既存動画からショート動画を自動生成
既存の動画から短いバージョンの動画を自動生成する動画拡張機能がリリースされます。
前述した新機能によりYouTubeショートへの配信がしやすくなった一方で、新たにショート動画を作成するのは工数がかかりますよね。
大変ありがたい機能ですが「はたして、動画の重要な部分を効果的に編集することはできるのか?」については未知数であるため、安易に活用するのは避けたいところです。
※2025年3月10日時点で動画拡張機能が有効になっている場合は自動生成された動画が配信されてしまうため、必ず設定を確認してください。
商品フィードの統合で広告から商品詳細ページにアクセス可能
従来は、デマンドジェネレーションキャンペーンに商品フィードを登録した場合、商品フィード内の画像と商品の詳細は、見込み顧客に自動的に表示される広告のクリエイティブとして使用されました。
今回のアップデートで、広告内から商品詳細ページへ直接遷移することが可能になります。
Google提供サービス面に、ディスプレイ広告のような形でショッピング広告を配信できるイメージですね。
広告内で実店舗在庫情報の表示
商品フィードでローカル在庫情報を提供することで、広告内で実店舗の在庫状況を確認することができるようになります。
このことで、オンラインと実店舗双方で売上を最大化する戦略が実現しやすくなります。
まとめ
私個人としてのデマンドジェネレーションキャンペーンの印象は、ディスプレイ・ファインド・P-MAXとの差別要素が分かりにくく使いこなす難易度が高いキャンペーンというものでした。
今回のアップデートにより、他キャンペーンとの違いもより明確になり、かつデマンドジェネレーションの可能性が広がったのではないかと思います。
私もこれを機に様々な設定をテストしてみて、デマンドジェネレーションキャンペーンを深堀してみたいと思います。