完全一致のインプレッションシェアは広告アカウントを分析する際に便利な指標です。
今回はそんな完全一致のインプレッションシェアについて詳しく紹介します。
完全一致のインプレッションシェアとは
Google広告、Yahoo!広告どちらにもある指標です。
登録キーワードのマッチタイプを全て完全一致にした場合のインプレッションシェアを把握することができ、以下の計算式で算出されます。
完全一致のインプレッションシェア=キーワードと完全に一致する検索語句で広告が実際に表示された回数÷完全一致で表示される可能性があった回数(推定値)
例えば「松阪牛 通販」というキーワードを部分一致で追加した場合、以下のような検索語句にヒットする可能性があります。
- 和牛 通販
- 松阪牛 おすすめ
- 松阪牛 通販
- 松阪牛 ステーキ
- 松阪牛 A5ランク
この場合、登録キーワード「松阪牛 通販」に完全に一致するのは太字の1つですので、完全一致のインプレッションシェアは20%(1/5)となります。
尚、Yahoo!検索広告の場合、表記の揺れも考慮されるため注意が必要です。
登録キーワードとまったく同じキーワード(※)で検索された広告表示機会の総数のうち、実際に広告が表示された割合。
※キーワードの誤字や表記のゆれを含みます。
Yahoo!広告ヘルプページ インプレッションシェアとインプレッション損失率について
Google広告ヘルプページ 完全一致のインプレッション シェアについて
Yahoo!広告ヘルプページ インプレッションシェアとインプレッション損失率について
完全一致のインプレッションシェアの活用方法
筆者は完全一致のインプレッションシェアの数値が〇%だったら✖✖✖するというのはありませんが、完全一致のインプレッションシェアの数値を見て以下のようなことを考えたりします。
完全一致のインプレッションシェアが高い場合
当該キャンペーンもしくは広告グループは配信量の上限が近づいてそう。さらにCVを増やしたい場合、他キーワードの追加やクリック率を上げてクリック数を増やす必要がありそう。
完全一致のインプレッションシェアが高く、インプレッションシェアが低い場合
部分一致でかなり拡張されている。もしパフォーマンスが悪ければ関連性の低い検索語句にも配信されている恐れがありそう。検索語句レポートを確認し除外キーワードを検討したり、マッチタイプの見直し、コンバージョンに繋がった検索語句の追加を検討しよう。
完全一致のインプレッションシェアが低い場合
配信の余力がある。配信を妨げる要因が何か?「インプレッションシェア損失率(予算)」「インプレッションシェア損失率(ランク)」を確認しアクションを検討しよう。
あくまで一例になりますが、状況によってさまざまな使い方ができそうです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
筆者自身、完全一致のインプレッションシェアは普段利用する機会が少ないですが、他の方が作成した広告アカウントを分析する際などによく利用しています。自動入札の精度が向上してシンプルな広告アカウント構成が推奨されておりますが、それでも多品種ECなどはキャンペーン、広告グループが数十個に及ぶことも少なくなく、そういったアカウントの分析は骨が折れるものです。完全一致のインプレッションシェアを始め、他にも分析業務を効率的にしてくれる指標や方法がありますので、そういったものも上手く活用してよりよい広告運用を目指していきましょう。