Meta広告

meta広告、ASCの成果をさらに加速させる「バリュールール」とは?最新のアップデートから成果を最大化!

「meta広告でASCを使用したいけど、配信コントロールがしにくくて・・・」と、お悩みの方も多いのではないでしょうか?

meta広告の直近のアップデートにより、年齢や配置などの入札価格をコントロールできるようになりました。
ASCはターゲット層が限定的である商材・サービスなどでは使いこなすのが難しかった印象がありますが、
今回のアップデートにより今まで以上に積極的に活用することができるようになりました。

今回はこの新機能、「バリュールール」について解説していきます。

 

最初に:そもそもASCとは?

界隈でよく使われる用語「ASC」とは、meta広告が提供する「Advantage+ セールスキャンペーン」のことです。
具体的には「広告主が売上の目的を使用してオンラインでの売上拡大を図ることができる最も効率的な方法」であり、「売上キャンペーンでAdvantage+のオーディエンス、配置、予算を使用すると、Metaの最先端のAIによる最適化が有効」になります。
参考:Advantage+ セールスキャンペーンについて

詳細は過去ブログにて解説しておりますので、お時間ある方は合わせてお読みください。
※執筆当時は「Advantage+ ショッピングキャンペーン」と呼んでいたものの新名称が「Advantage+ セールスキャンペーン」となります。

meta広告、分かりにくい「Advantage」について徹底解説!

 

ASCの課題って?

GoogleのP-MAX同様、AIをフル活用したキャンペーンですので、膨大な学習量をもとにした最適化や設定・運用工数の削減には特に強みを持っていました。
一方で、「予算」「オーディエンス」「配置」にて条件をクリアしないと使用できないことから
・特定の年齢層、性別に特化したサービス
・クライアントから配信面の指定がある(Instagramのみ、フィード面のみなど)
・成果の良いオーディエンスへの配信強化、悪いオーディエンスへの配信抑制が任意にできない
などの課題もありました。

そういった場合は従来の手動設定を使用せざるを得ないものの、ASCが広告アカウント全体の学習データをもとに最適化させるのに対して、手動キャンペーンでは「キャンペーン単位のデータ」でしか学習を最適化できないため、AI機能をフル活用できないことによる機会損失が課題でした。

 

新たな機能「バリュールール」とは?

このような課題を解決できる一助となるのが、「バリュールール」機能です。

バリュールールでは、以下の条件について「入札価格の増減」を設定することができます。
・年齢
・性別
・モバイルオペレーティングシステム
・場所
・配置
・コンバージョンの場所

※バリュールールは、結果の単価目標、ROAS目標、入札価格上限といった手動入札戦略、コンバージョン値の最大化のパフォーマンス目標、住宅、雇用、信用(HEC)のキャンペーンでは利用できません。
※2025/9/11現在、アカウントによってはまだ利用できない場合があります。

 

設定方法

実際に設定を見てみましょう。

1.広告セットの設定画面>バリュールール>ルールセットを作成 を選択

2.ルールの条件を選択

3.(年齢の場合)特定の年齢層を選択
※他の条件の場合も同様に、特定の階層を選択します。

4.選択した条件に対して、入札価格の増減と率を設定
※減額の場合の最大値は90%
※条件は2件まで指定できます。
(例:18-24歳の女性の入札価格を90%減額 など)

5.(必要に応じて)ルールを追加

複数のルールの条件を満たす人がいる場合、リスト内の最上位のルール(ルール1)が優先して適用されます。

例:
・ルール1: 18-24歳の女性に対する入札価格を20%高くする
・ルール2: 東京在住の女性に対する入札価格を10%高くする

この場合、ルール1の順位が最上位であるため、東京在住の18-24歳の女性に対する入札価格が20%高く設定されます。
ルール1とルール2の順位を逆にすると、東京在住の18-24歳の女性に対する入札価格が10%高く設定され、東京以外在住の18-24歳の女性に対する入札価格が20%高く設定されます。

 

活用方法

バリュールールを使って、例えば以下のような活用が可能です。

ケース1:特定の年齢、性別のCVRが高い

課題:30~40代女性のCVRが高く、目標CPAを大きくした回っているのでより成果を上げたい
解決:30~40代女性の入札価格を増額することで、目標CPAの範囲内で成果向上を図る

ケース2:特定の配信面のCPOが高い

課題:Instagramストーリーズ、リール面のCPOが高く全体CPOの高騰に影響しているものの、CV数維持のため配信を止めることが難しい
解決:Instagramストーリーズ、リール面の入札価格を減額することで、全体CPOの低下を図る

ケース3:エリアごとの配信偏りを解消したい

課題:エリアごとにCVRの差が少ないものの、人口が多いエリアに配信が偏っている
解決:配信が多いエリアの入札価格を減額、配信が少ないエリアの入札価格を増額させることで、各エリアに必要な量の広告を配信する

 

まとめ

特定のオーディエンスに対する入札コントロールは以前からできたものの、ASCと並走した形で行うことができなかったのが課題でした。
バリュールールを使うことで今までASCを使いにくかったキャンペーンでも使用しやすくなっただけでなく、ASC利用者にとってもかゆいところに手が届く調整が可能になりました。
meta広告は圧倒的なユーザー規模を誇るもののブラックボックス要素がまだまだ多く、成果の安定化に苦しんでいる運用者も多い媒体です。
今ある機能を少しでもフル活用して、皆様の広告運用の質が向上していくことを願っております。

宮田 昌平

宮田 昌平

横浜国立大学卒業。大手インフラ会社で営業職を経験後、マーケティングの世界へ。サウナ、マンガ、キャンプが趣味の2児の父

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