Google広告のP-MAX(Performance Max)は、検索、ディスプレイ、youtube、Gmailなどのすべての広告枠に対して一括配信できるキャンペーンタイプで、様々な部分のブラックボックス化が問題視されることもありますが、流石”Performance Max”というだけあって良い成果を出してくれます。
今回は徐々に確認できる内容や設定が多くなってきているP-MAXのアップデート、キャンペーン単位でのキーワード除外の設定方法についてご紹介します。
これまではアカウントレベルでの除外のみ
これまではアカウントレベルでのキーワード除外、Googleの専用フォームやサポート担当者に依頼をしてキーワード除外をするしかありませんでした。
アカウントレベルでの除外設定は簡単にできましたが、指名系のキーワードなどがアカウント単位で除外されてしまうので、使いづらかったのではないでしょうか。
キャンペーンレベルで除外設定が可能に
そして今回、アカウントレベルからキャンペーンレベルでキーワードの除外が管理画面上で完結する形で可能になりました。ただ、P-MAX広告でのキーワード除外は、検索広告枠とショッピング広告枠の両方に適用されますので、除外の設定は慎重に行ってください。
またアカウントレベルで除外を行いたい方は下記記事を参考にしてみて下さい。
P-MAXキャンペーンに除外キーワードを適用する方法
キャンペーンのアイコンからキーワードをクリックし、除外したいキャンペーンを指定した後に「+」をクリックします。
追加先のキャンペーンを確認し、除外したいキーワードを入力して保存をクリックします。通常の除外と同様にマッチタイプも完全一致、フレーズ一致、インテントマッチの3種類を選択可能です。
ただし、現段階では除外キーワードリストの使用不可なので、今後のアップデートに期待しましょう。
これで除外キーワードの設定は完了です。また、通常通り除外キーワードのテキスト編集やマッチタイプの変更も可能です。
どのように活用できるのか
P-MAXのキーワード除外は検索広告とショッピング広告の両方に適用されます。ですので、除外の考え方は普段通りで問題ありませんが、詳細な検索語句の確認ができないので、少し考えて活用する必要があると思います。
活用例①
まずはP-MAXの検索カテゴリで指名系のキーワードが獲得しているCV数が、どれくらいの割合を占めているのかを確認しましょう。もしも占有率が多い場合は、指名系キーワードで全体のパフォーマンスが良く見えているだけの可能性もあります。
ですので指名系のキーワードを除外し、指名系キーワードは専用のキャンペーンでのみ配信できるようにすると、P-MAX本来のパフォーマンスが確認できるでしょう。
もちろん通常の除外同様に関係の無いキーワードやネガティブワードの登録は一通り行って損は無いと思います。
活用例②
多くの商品を取り扱うECサイトなどはカテゴリ別にキャンペーンを分けている場合が多いです。
A~Eまで5つのカテゴリ別にキャンペーンを分けて配信(URLや検索テーマを分ける)し、検索カテゴリを見てみると、カテゴリAのキャンペーンでB、C、D、Eの検索カテゴリの発見も結構あります。せっかくカテゴリ別に専用キャンペーンを準備しているので、単体でのパフォーマンスを確認したいところです。要は極力アカウント内の衝突を防ぎましょうということです。ですので、
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キャンペーンレベルの除外キーワードにカテゴリB,C,D,Eのキーワードを登録
こうするとカテゴリ別本来のパフォーマンスがこれまで以上に鮮明に出るのではないかなと思います。
さらなる透明性を求む…
高い効果が見込め、徐々に細かい設定や確認ができるようになってきているP-MAXキャンペーンですが、まだまだできないことや確認することができない部分は多いです。
さらなる透明性を、ということで個人的には検索語句はもちろん、検索キャンペーンとショッピングキャンペーンの内訳や配信比率などをもっと見やすくしてほしいなと思います。
ディスプレイ面のみの配信や、検索&ショッピングだけに配信など、配信側が選択できるようになるのも面白いのかなと考えています。
なんにせよ、キャンペーンレベルで除外キーワードの設定が簡単にできるようになったので、これを機に気になるキーワードなどを除外してみてはいかがでしょうか。