2026.01.23

【GoogleP-MAX運用】YouTubeへの配信の偏りはエンゲージビューコンバージョンが関係している?

みんな大好きGoogle広告のP-MAXキャンペーン。料理で例えるなら究極の「シェフおまかせコース」。予算とゴール(美味しく(効率良く)お腹いっぱいに(CV数)なりたい)だけ伝えるとあらゆる食材と調理方法を使って一番良い組み合わせで料理を出してくれます。しかし時には、この料理そんなに美味しくないのにめっちゃ持ってくるんだけど…なんてこともあります。

youtubeへの配信量の偏りがその一例です。

そんなに良いわけではないのになぜかどんどん配信量が増えていっているという経験はありませんか?

今はプレースメントの除外はP-MAXキャンペーン単体では不可で、アカウント単位で除外しなければなりません。ただ、デマンドジェネレーション広告などを別で配信しているとそのキャンペーンも影響を受けてしまうのでP-MAXと並走させているアカウントは対処が難しいです。

そんな中で、「コンバージョン計測の定義」を変更することでAIの挙動をコントロールし、youtube面への配信量を抑えることができるかも!という方法を今回ご紹介致します。

EVC(エンゲージビューコンバージョン)の計測期間を最短にする ※以下EVCと省略

いきなり結論です。タイトル通り、EVCの計測期間を最短にすることでyoutube面への配信量を抑えることにつながる可能性があります。ビュースルーコンバージョンはまだ聞きなじみがあると思いますが、EVCは聞いたことが無いという方も多いのではないのでしょうか。

EVCの定義

EVCは動画広告に特化したコンバージョンで、スキップ可能なインストリーム広告をユーザーが10秒以上(10秒未満の動画の場合は最後まで)視聴するか、インフィードまたはyoutubeショート広告を5秒以上視聴してから、設定している期間内にコンバージョンした場合にカウントされます。ビュースルーコンバージョンと少し似ていますが、こちらは動画を対象としていますので、一応規定の秒数以上視聴したユーザーが対象になる分、少しだけ信憑性が有りそうです。

【引用:Google広告ヘルプ エンゲージビューコンバージョンについて

なぜ最短にすることが効果的なのか

どうやらyoutubeではECVが過大評価されているようです。

例えば、計測期間をデフォルトの設定(3日間)で設定していると、GoogleのAIは、「YouTubeで10秒以上動画を見た人が3日以内にCVしたので、YouTubeはCVに大きく貢献している面だ!もっと予算を集めよう」と判断します。たとえそのCVが実際には検索広告やdiscover広告の影響が強かったとしても、YouTube動画広告としての「手柄」として扱われやすく、AIがYouTube面への配信をさらに強化するというループ(YouTubeへの偏り)が発生します。

なので、youtubeへの過剰な評価を抑える(評価のハードルを上げる)ために計測の期間を短くする(1日)ことで、「動画を見た直後にCVしたユーザー」のみがYouTubeの手柄になり、AIに対して「本当に即効性のあるYouTube枠以外は評価しない」という強いシグナルを送ることができます。そのシグナルを受けてAIは予算をyoutubeから獲得効率の良い面へと割り振り始めます。

【引用:Google広告ヘルプ エンゲージビューコンバージョン(ECV)の過大評価が原因でyouutbeでの費用の割合が高い】

チャンネルのパフォーマンス確認

まずはP-MAXキャンペーンのチャンネルのパフォーマンスを確認してみましょう。

添付画像のyoutubeの費用は全体の約5%と多くは無いですが、「コンバージョン値/費用」は低めなのでこれ以上配信量は増えてほしくは無いですね。もしyoutubeの費用の割合が多く、成果もイマイチなら要注意です。また、今はさほど影響が少なくても、今後配信量があがってくる可能性もあります。

EVCの確認方法

該当のP-MAXキャンペーンを指定し、「分類」>「コンバージョン」>「広告イベントタイプ」をクリックします。

すると、キャンペーンの下部に「クリック数」と「エンゲージビュー」の2種類が表示されます。

クリック数がクリックスルーコンバージョン(広告をクリックしたユーザーがコンバージョンした数)で、エンゲージビューが今回見るべきEVCの数になります。この数字が多ければ多いほどyoutube面が過大評価されている可能性があります。数が増えるほど、恐らくyoutube費用の割合も増えてくるのではないのかなと思います。

EVCの計測期間を最短に縮める方法

「目標」>「概要」>修正するコンバージョンアクションを探してクリックします。

「設定を編集」をクリックして、編集画面に進みます。「エンゲージビューコンバージョンの計測期間」を選択して計測期間を最短の1日に変更して保存します。恐らく初期の状態だと3日間になっているはずです。

これで設定は終了です。

最後に

動画の素材は静止画よりも準備するのに時間がかかるので、入れ替える頻度が少ないと思います。かといって素材を準備しないとAIが作成したスライドショーのような動画が自動で流れてしまいます。検索広告やディスプレイ広告と比べると動画の対応はどうしても優先度が低くなりがちなのもコントロールが難しい要因だと思います。

もしもyoutube面への配信が過剰な場合(結果が出ていればそれでも良いのですが…)は、AIの過剰なYouTube最適化にブレーキをかけて、検索面やdiscover面といった「より獲得に近い面」での露出を再強化し、設定変更の前後でyoutubeへの配信割合がどのように変化したのかを確認してみてはいかがでしょうか。

吉田 武士

県内のデジタルマーケティング企業で管理職を経験後ALTWAに参画。プライベートではサッカーチームのキャプテンを務める