商品数が多いECサイトだったり、違う地域に複数店舗を持っているビジネスのアカウントはどうしても検索キーワードの数が多くなり、広告の内容が検索クエリとマッチしているか不安になることがあります。昨今はシンプルなアカウント構造による自動配信が主流になってきていますが、一般的なアカウント構成だとなかなか成果が出ないのではないでしょうか。
今回はそんな時に知っておくと便利なYahoo!広告のアドカスタマイザーについてご紹介致します。
アドカスタマイザーとは
アドカスタマイザーでは検索広告の見出しや説明文などを検索キーワードに合わせて自分でカスタマイズできる機能です。しっかり設定できれば、結論1広告グループ内にすべてのキーワードを入れて管理することも可能です。
「福井 広告代理店」というキーワードで検索された時には「福井県の広告代理店〇〇」、「石川 広告代理店」というキーワードで検索された時には「石川県の広告代理店〇〇」のようにマッチした広告の表示が可能です。
アドカスタマイザーのメリット
アドカスタマイザーのメリットはアカウントをシンプルな構造にできるということです。また、キーワードにマッチした広告を表示することができるので、クリック率が向上し、クリック単価を低くできる可能性があります。
自動入札を活用する場合でもアカウントのシンプルな構造は重要で、データをより多く集める必要があるので、アドカスタマイザーと自動入札は相性が良いと言えるでしょう。
キーワード挿入機能との違い
同じような機能にキーワード挿入機能というものがあります。キーワード挿入機能も非常に便利な機能なのですが、アドカスタマイザーと異なる点は、キーワード挿入機能で表示できる見出しは、広告グループ内に登録してあるキーワードだけになります。
例えば、「広告代理店 福井」という検索キーワードを登録している場合、キーワード挿入機能だと「広告代理店 福井」というテキストを場所を指定し表示可能なので、「広告代理店 福井なら」のような文脈が少し変な見出しになってしまいます。
しかし、アドカスタマイザーの場合だと、「結果にこだわる福井の広告代理店」のような感じで自由にカスタマイズ可能です。キーワード挿入機能については下記も参考にしてみて下さい。
キーワード挿入機能でユーザーニーズにマッチした広告文を作成しよう!
アドカスタマイザーの設定方法
Yahoo!広告のアドカスタマイザーは、広告管理ツールで設定することがでできないため、キャンペーンエディターを使って設定を行います。インストールをしていない方は下記リンクからインストールを行い、対象のキャンペーン情報をダウンロードしましょう。
アドカスタマイザー属性の作成
まず初めに「アドカスタマイザー属性」というものを作成します。この「アドカスタマイザー属性」を広告文の見出しや説明文に挿入することで、キーワード毎に自由なテキストを表示させることができます。
キャンペーンのダウンロード完了後、「ライブラリ」の「アドカスタマイザー属性の作成」から新しく属性を作成します。
属性は、「テキスト」、「数値」、「価格」、「割合」の4種類から選択します。属性ごとの特徴や入力仕様は下記の通りになります。
タイプ | 仕様 | 値の例 |
テキスト | 90文字以内で入力。全角は2文字、半角は1文字でカウント。
レスポンシブ検索広告のアセットと同じ文字種別や記号を利用可能。 |
4K
プラズマテレビ 2,400円 |
数値 | 15桁以内の半角数字を入力してください。3桁区切りのカンマや小数点も入力可能。 | 10
22.5 1,200 |
価格 | 先頭または末尾に通貨記号の入力が必須です。利用可能な通貨記号は以下の4種類。 ¥、$、JPY、USD15桁以内の半角数字を入力。3桁区切りのカンマや小数点を入力することも可能。 |
¥50,000 |
割合 | 割合記号(%)の入力が必須。
15桁以内の半角数字を入力してください。3桁区切りのカンマや小数点も入力可能。 |
0.5%
10% 1,500% |
参考:アドカスタマイザー属性を関連付ける Yahoo!広告ヘルプ
属性を作成すると、データエリアの中に新規で行が追加されるので属性を入力します。この欄は必須項目となります。今回は分かりやすく、属性のタイプは「テキスト」、属性名は「テスト」として進めていきます。
これで、アドカスタマイザー属性の作成は終了になりますが、もしアカウント単位でデフォルトで広告に表示させるテキストを入れたい場合は、「アカウントの値」も入力しておきましょう。必須項目ではないので、未入力でも次に進めます。
アドカスタマイザー属性の関連付け
次は、先ほど設定したアドカスタマイザー属性を関連付ける設定です。関連付けが可能な階層は、「キャンペーン」、「広告グループ」、「キーワード」3つになります。今回はキーワード毎に広告文を動的に変化させたいので、「キーワード」単位で設定進めます。
「キーワード」を選択し、キーワードの一覧をデータエリアに表示します。データエリア内の「アドカスタマイザー属性」を選択し、「…」をクリックします。
属性の一覧が表示されるので、値に広告文に挿入するテキストを入力し、設定で完了です。
広告の作成
広告の作成自体は、広告管理ツールでもキャンペーンエディターでも可能です。
キャンペーンエディター
広告作成の画面より、アセット欄の+をクリックし「アドカスタマイザー属性」を選択します。
選択すると、{CUSTOMIZER.属性:デフォルトテキスト}が表示されるので、「属性」には作成した属性名を、「デフォルトテキスト」には規定の文字数を超過した場合や、審査中や審査不承認で自動挿入できなかった場合に表示されるテキストを設定します。今回の流れで設定してみると、
このような形になります。
広告管理ツール
広告管理ツールでも同様に、広告作成画面を開き、アセット欄に {CUSTOMIZER.テスト:福井県の広告代理店ALTWA}を入力するだけです。広告管理ツールでは{}も自分で入力する必要があるので、少しだけ手間ですね。
プレビューで表示が確認できるのは広告管理ツールの良いところです。
承認の確認方法
さて、配信設定は全て完了しましたが、Yahoo!アドカスタマイザーが承認されているのかどうか、広告管理ツールでは確認することができません。
キャンペーンエディターでデータダウンロード後に確認する
まずは時間を空けてから再度キャンペーンエディターでデータをダウンロードします。設定したキーワードを確認すると、テキストの横に<承認済>となっていればOKです。
実際に検索して結果から承認を確認する
実際にYahoo!の検索窓にキーワードを入れて検索してみましょう。表示される広告の見出しに、キーワード毎に設定したテキスト文が表示されていれば承認済と判断できます。ただし、まだ審査中か不承認となっている場合はデフォルトとして設定しているテキストが表示されます。
まとめ
今回は一番簡単な設定で、完全一致で登録しているキーワードに対してほとんど同様の見出しを表示させる方法をご紹介しました。ちょっと複雑で難しいイメージが強いアドカスタマイザーですが以外に簡単に設定ができます。
●●●というキーワードに対しては●●●、▲▲▲というキーワードに対しては▲▲▲と関連性の高い広告をユーザーに表示させることができるアドカスタマイザー、みなさんも是非使ってみて下さい。